基礎動画レッスン 基礎編②
スターティングハンド|169種類の手札・勝率・席ごとに入る手の目安
最初の2枚は169種類・1,326通りあり、エースのペアは221回に1回しか来ません。手札の5つのグループ、ペア同士やドミネートの勝率、6人のテーブルで席ごとに最初にレイズして入る手の目安を解説します。
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動画のもくじ(25)
- 0:00はじめに
- 0:39第1章 手札は何種類?
- 1:22169種類の表
- 1:49マークの組み合わせの数
- 2:14配られる確率
- 2:43第2章 手札の分け方
- 3:26ブロードウェイ
- 3:58スーテッドのエース
- 4:18スーテッドコネクター
- 4:52それ以外の手
- 5:14とくに強い五つ
- 5:36手札のあだ名
- 6:04第3章 勝率で見る
- 6:27ペア対ペア
- 6:49ペア対大きいカード2枚(コインフリップ)
- 7:16同じカードを持っていると(ドミネート)
- 8:02エースのペアに強いのは?
- 8:23でたらめな手札と1対1
- 8:51相手の人数と勝率
- 9:12フロップで起きること
- 9:44第4章 ポジションで選ぶ
- 10:01席ごとの参加表(6人)
- 11:24前でレイズされていたら
- 12:10よくある間違い
- 12:38まとめ
最初に配られる2枚の手札を「スターティングハンド」といいます。この2枚で勝負に入るかどうかを、まず決めます。この記事では、手札が何種類あるか、どう分けて考えるか、勝率で見た強さの差、そして6人のテーブルで席ごとにどの手で入ればよいかを、数字と表で整理します。動画では、Poker Tokyo の3人(神崎怜司・九条玲子・朝倉和也)が、169種類の表や勝率のグラフを使って解説しています。
手札は何種類?
52枚から1枚、残りの51枚から1枚。並び順は関係ないので2で割り、2枚の組み合わせは52×51÷2=1,326通りです。マークまで区別すると覚えきれないので、マークは「同じか、違うか」だけを見ます。すると169種類にまとまります。
書き方もおさらいしておきます。エースとキングが同じマークならAKs(スーテッド)、違うマークならAKo(オフスート)。後ろの小文字は、それぞれの英語の頭文字です。同じ数字の2枚はAAのようにペアで書きます。また、10は「T」と書きます(例:JTo)。

169種類を、縦と横にエースから2までを並べた13×13の表にすると、ななめの線がペアの13種類、その右上がスーテッドの78種類、左下がオフスートの78種類になります。
ただし、169種類は出やすさが同じではありません。マークの組み合わせは、ペアが6通り、スーテッドが4通り、オフスートが12通りです(13×6+78×4+78×12で、ちょうど1,326通り)。エースとキングが来ても、スーテッドなのは4回に1回だけです。

| 手札 | 組み合わせ | 配られる確率 |
|---|---|---|
| ペアのどれか | 78通り | 約6%(17回に1回) |
| エースのペア | 6通り | 約0.5%(221回に1回) |
| エースとキング | 16通り | 約1.2%(83回に1回) |
| スーテッドのどれか | 312通り | 約24%(4回に1回) |
いい手は、なかなか来ません。来ない間にどれだけ我慢できるかも、大事な腕です。逆にスーテッドは4回に1回くらい来るので、同じマークというだけで飛びつかないことです。
手札の5つのグループ
169種類は、性格の似た5つのグループに分けて考えると整理しやすくなります。
- ポケットペア:AA〜JJの大きいペア、TT〜77の真ん中のペア、66〜22の小さいペア。エースのペアは全部の手札でいちばん強い手です。小さいペアはそのままでは弱く、フロップでスリーカードになったときに大きく勝てる手。スリーカード以上になるのは約12%(8.5回に1回)なので、安く入れるときだけ勝負し、外れたら降ります
- ブロードウェイ:10・J・Q・K・Aの高いカード2枚(AK、KQs、QJs、JToなど)。10からエースまでのストレートの呼び名から来ています。ペアになると強いものの、ストレートやフラッシュにならないと、もっと強い手に負けることもあります
- スーテッドのエース:エースと、同じマークの小さいカード(A9s、A5s、A2sなど)。フラッシュができれば、そのマークでいちばん強いフラッシュになります。もう1枚が5以下なら、エースから5までのストレートも狙えます
- スーテッドコネクター:数字が続いていて、同じマークの2枚(87s、65sなど)。ストレートにもフラッシュにもなりやすい一方、ペアになっても数字が小さく、それだけでは弱い手です
- それ以外:つながりもなく、マークも違う手(72o、J3o、94oなど)。7と2のオフスートは、2枚でストレートを作ることもできず、ペアになっても小さい「いちばん弱い手の代表」です。こういう手は迷わず降りるだけで、無駄に失う点がぐっと減ります

9と7のように1つ飛んだものは「ワンギャッパー」、2つ飛びなら「ツーギャッパー」といい、離れるほどストレートは作りにくくなります。スーテッドコネクターは大きく勝てるかもしれない手ですが、外れることのほうがずっと多く、後ろの席で安く入れるときの手です。
とくに強い5つの手
AA・KK・QQ・JJと、AK。この5つは「プレミアムハンド」とも呼ばれ、来たらまずレイズです。前で誰かがレイズしていても、レイズし返してかまいません。とくにエースのペアとキングのペアは、どんな場面でも勝負してよい手です。

手札にはあだ名もあります。エースのペアは「ポケットロケット」、キングのペアは「カウボーイ」、AKは「ビッグ・スリック」。10と2は「ドイル・ブランソン」で、世界大会のメインイベントで1976年と1977年の2年続けて、最後の勝負をこの手で勝った名手の名前です。もちろん10と2が強いわけではありません。
勝率で見る
2つの手札が、5枚の場札が開くまで勝負したら、どちらがどれだけ勝つか。下の表は、残りのカードの出方をすべて数えて計算した、同じ勝負をずっと繰り返したときの割合です(単独で勝つ割合。引き分けを半分の勝ちとして数える値はプリフロップの勝率表を参照)。
| 対決 | 勝つ割合 |
|---|---|
| AA 対 KK | 81% 対 19% |
| KK 対 88 | 80% 対 20% |
| QQ 対 AKo | 57% 対 43% |
| 22 対 AKo | 53% 対 47% |
| AKo 対 AQo | 72% 対 24%(残り約5%は引き分け) |
| AKo 対 76o | 61% 対 38% |
| AA 対 76s | 77% 対 23% |
- ペア同士:大きいほうが、だいたい8割勝ちます
- ペア対、それより大きいカード2枚:2のペアでもAK相手に53%と、ほぼ五分五分。こういう勝負を「コインフリップ」と呼びます
- 同じカードを持っているとき:AK対AQでは、エースがかぶっているので、AQはエースが出ても助からず、ほとんどクイーンを引くしかありません。これを「ドミネート(支配されている)」といいます。かぶっていない7と6のほうが、まだ戦えます
- エースのペアに善戦する手:真ん中くらいのスーテッドコネクター。ストレートやフラッシュで追い越せるからですが、それでも4回に3回はエースのペアが勝ちます

だから、エースがあるからといって、どんなエースでも勝負するのは危険です。もう1枚が弱いエースは、強いエースにドミネートされやすいのです。
でたらめな手札と1対1、相手が増えたら
相手の手札がまったく分からない、でたらめな手札と1対1で最後まで勝負した場合の勝率です(引き分けは半分の勝ちとして数えています)。
| 手札 | AA | AKs | AKo | 22 | 76s | 72o |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 勝率 | 約85% | 約67% | 約65% | 約50% | 約45% | 約35% |
AKのスーテッドとオフスートの差は、2%くらいしかありません。スーテッドは少し得ですが、それだけで勝負に入る理由にはなりません。
相手が増えると、エースのペアでも勝率は下がります。相手が全員でたらめな手札で最後まで降りないとすると、相手1人で約85%、2人で約74%、3人で約64%、5人では約49%。だから強い手ほど、最初にレイズして相手を減らします。リンプせずにレイズで入る理由の1つです(アクションとポジションの記事参照)。
フロップで起きること
| 手札 | フロップで起きること | 確率 |
|---|---|---|
| ペアの手 | スリーカード以上になる | 約12%(8.5回に1回) |
| ペアでない手 | どちらかがペア以上になる | 約32%(3回に1回) |
| スーテッド | フラッシュが完成する | 約0.8%(119回に1回) |
| スーテッド | フラッシュまで、あと1枚 | 約11%(9回に1回) |
| 8と7 | ストレートが完成する | 約1.3%(77回に1回) |
ペアでない手は、3回に2回はフロップで何もできません。当たらないのが普通だと分かっていれば、外れても慌てずに降りられます。
ポジションで選ぶ
基本は、前の席ほど強い手だけ、後ろの席ほど広い手で入ることです。下の表は、6人のテーブルで自分より前の全員が降りたとき、最初にレイズして入る手の、はじめての人向けの目安です。

| 席 | 加わる手(「+」はそれより上も、「〜」は間も含む) | ここまでの割合 |
|---|---|---|
| アンダー・ザ・ガン(UTG) | 22+(ペア全部)、A2s+(スーテッドのエース全部)、KTs+、QTs+、JTs、T9s、AJo+、KQo | 約15% |
| ハイジャック(HJ) | K9s、Q9s、J9s、98s、ATo、KJo | 約18% |
| カットオフ(CO) | K5s〜K8s、Q8s、J8s、T8s、87s、76s、65s、A9o、KTo、QJo、QTo、JTo | 約26% |
| ボタン(BTN) | K2s〜K4s、Q4s〜Q7s、J7s、T7s、97s、86s、75s、64s、54s、A2o〜A8o、K8o、K9o、Q9o、J9o、T9o、98o | 約42% |
UTGの後ろにはまだ5人いるので、100回配られて入るのは15回くらいで十分です。ボタンは、後ろがブラインドの2人だけで、フロップから先もずっと最後に動けるので、42%くらいまで広げられます。同じキングと8でも、UTGなら降り、ボタンならスーテッドでもオフスートでも入る。席で、手の値打ちが変わるのです。
スモールブラインドは、前の全員が降りていたら、ボタンより少し狭めくらいが目安です。ビッグブラインドとの1対1ですが、フロップから先は先に動くからです。表はあくまで目安で、相手や場の様子で変えてかまいませんが、はじめのうちはこの表より広げないほうが安全です。
前でレイズされていたら
ここまでは、前が全員降りたときの話です。前で誰かがレイズしていたら、その人はたいてい、いい手を持っているので、表よりぐっと絞ります。
- レイズし返す:QQ以上のペアと、AK
- コールする:ほかのペア、AQs・AJs・KQs(後ろの席で)。ペアならスリーカードを狙う
- それ以外:降りる
ビッグブラインドは少し特別です。すでに100点を払っているので、レイズされても少し広めについていってかまいません。ただし、フロップから先は先に動く不利な席だということは忘れないようにしましょう。
よくある3つの間違い
- エースなら何でも勝負する(もう1枚が弱いと、強いエースにドミネートされる)
- 同じマークだからと入る(勝率は2〜3%しか変わらない)
- 前の席で、広い手で入る(後ろに強い手がいたら、ひどい目にあう)
まとめ
- 手札は169種類・1,326通り。組み合わせはペア6通り・スーテッド4通り・オフスート12通り
- いい手はなかなか来ない。エースのペアは221回に1回
- ペア同士は大きいほうが約8割、ペア対大きいカード2枚はほぼ五分
- 同じ数字をかぶると不利(ドミネート)。スーテッドの得は2〜3%だけ
- 前の席ほど絞り、後ろの席ほど広げる(目安はUTG約15%からボタン約42%まで)
確認問題
問1. 6人のテーブルで、自分が最初にレイズして入れる場面です。手札はK♠ 8♦(K8o)。アンダー・ザ・ガンにいるときと、ボタンにいるときでは、それぞれどうしますか。
答え
アンダー・ザ・ガンなら降ります。ボタンならレイズして入ります。K8oはボタンで初めて入る手で、後ろにブラインドの2人しかいない席だからこそ入れる手です。
問2. A♠ K♦ と A♥ Q♣ の対決で、AQ側が勝つのは約何%ですか。また、勝ちにくい理由は何ですか。
答え
約24%です。エースがかぶっているので、エースが出てもAKを追い越せず、ほとんどの場合クイーンを引くしかないからです(ドミネート)。


