基礎動画レッスン 基礎編①
アクションとポジション|レイズの最低額・3ベットの数え方・有利な席
チェックやレイズなど6つのアクションの使い分け、レイズの最低額、3ベットの数え方、行動の順番と席の名前を解説。後ろに強い手がいる確率は、アンダー・ザ・ガンで約14%、ボタンなら約6%です。
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動画のもくじ(26)
- 0:00はじめに
- 0:34第1章 アクションの基礎
- 1:08チェック
- 1:53ベット
- 2:12コール
- 2:45フォールド
- 3:16賭けの回が終わるとき
- 3:43第2章 レイズとオールイン
- 3:58レイズの最低額(迷ったら2倍)
- 5:013ベットの数え方
- 5:39オープンとリンプ
- 6:37賭ける額の目安
- 6:59オールイン
- 7:29ノーリミットとリミット
- 7:53第3章 順番のルール
- 8:18プリフロップの順番
- 8:50フロップから先の順番
- 9:39第4章 ポジションの名前
- 10:02アンダー・ザ・ガン、カットオフ、ハイジャック
- 10:47アーリー・ミドル・レイト
- 11:169人のテーブル
- 12:01第5章 なぜポジションが大事か
- 13:19ポジションがある・ない
- 13:45後ろに強い手がいる確率
- 14:25実演:ポジションの力
- 16:03まとめ
自分の番が来たとき、何を選べるのか。そして、同じ手札でも座る席によって有利・不利が変わるのはなぜか。この記事では、アクションの使い分けからレイズの最低額、3ベットの数え方、行動の順番と席の名前、ポジションが大事な理由までを順に整理します。動画では、Poker Tokyo の3人(神崎怜司・九条玲子・朝倉和也)が、解説ボードと実際の1回の勝負を見ながら話しています。
アクションの基礎:できることは6つ
自分の番にできるのは、チェック・ベット・コール・レイズ・フォールド・オールインの6つだけです。ただし、いつでも6つを選べるわけではありません。分かれ目は1つだけで、その回で、もう誰かが賭けたかどうかです。

- チェック:賭けずに、次の人へ番を回す。降りたわけではなく、勝負は続いている。その回で誰かが賭けたら、もうチェックはできない
- ベット:その回で最初に賭ける。いちばん少なくてもビッグブラインドと同じ額(ブラインドが50点と100点なら100点)。上は手元のチップ全部まで、いくらでも賭けられる。これが「ノーリミット」
- コール:前の人と同じ額を出して、ついていく。すでに出している分は数えてよいので、ビッグブラインドで100点出していて相手が300点にしたなら、足すのは200点だけ
- フォールド:手札を伏せたまま捨てて降りる。それまでに賭けたチップは戻らないが、それ以上は減らない。捨てたカードは見せなくてよい
チェックは弱気に見えますが、そうとは限りません。とても強い手でわざとチェックし、相手に賭けさせてから上乗せする「チェックレイズ」という作戦もあります。
一方、コールばかりする人は「コーリング・ステーション」と呼ばれます。コールだけでは相手を降ろせず、最後に手札の強さで上回るしかなくなるからです。
1つの賭けの回は、残っている全員が同じ額を出したとき、全員がチェックしたとき、1人を残して全員が降りたとき(残った人がカードを見せずにポットをもらう)に終わります。途中で誰かがレイズしたら、前にコールした人にも、また番が回ってきます。
レイズとオールイン
レイズの最低額は「前の上乗せ」以上
レイズは、前の人の額に上乗せすることです。ただし、ほんの少しだけ上乗せすることはできません。上乗せの幅は、前の上乗せと同じか、それより大きくする決まりです。
ブラインドが50点と100点のテーブルの、フロップで考えます。最初の人が300点をベットしたら、レイズの上乗せは300点以上なので、いちばん少なくて600点。そこへ3人目が1,500点にレイズすると、上乗せは900点です。すると次にレイズする人の上乗せは900点以上で、いちばん少なくて2,400点になります。

計算がややこしいときは、今の額の2倍にすると覚えておけば大丈夫です。2倍なら必ず足ります(最低額はそれより小さいこともあり、1,500点のあとなら2倍は3,000点、最低額は2,400点です)。レイズするときは先に「レイズ」と声に出しましょう。チップを少し出し、相手の様子を見てから足す「ストリングベット」はルール違反です(マナーの記事で詳しく扱います)。
3ベットの数え方
「3ベット」は、賭けの回数を数えた呼び名です。フロップから先は、最初のベットが1回目、それへのレイズが2回目、さらにレイズし返すと3回目で「3ベット」。その上が「4ベット」です。
プリフロップは数え方が1つずれます。ビッグブラインドを1回目の賭けとして数えるので、最初のレイズが2回目、それにレイズし返すと3ベットです。4ベットまで来たら、たいていとても強い手です。

オープンとリンプ、賭ける額の目安
プリフロップで最初にレイズして入ることを「オープン」、ビッグブラインドと同じ額だけ出して入ることを「リンプ」といいます。リンプは安く入れますが、あとからレイズされやすく、強さも何も見せられません。はじめのうちは「入るならレイズ。レイズしたくない手なら降りる」で十分です。レイズすれば全員が降りてそのまま勝てることもあり、相手の人数も減らせます。人数が少ないほど、いい手は勝ちやすくなります。
| 場面 | 賭ける額の目安 |
|---|---|
| プリフロップのオープン | ビッグブラインドの2.5〜3倍(ビッグブラインド100点なら250〜300点) |
| フロップから先 | ポットの半分〜3分の2くらい(ポット1,000点なら500〜700点くらい) |
小さすぎると、相手は安くついてこられます。大きすぎると、いい手のときに相手が降りてしまい、もらえる点が減ります。
オールイン
オールインは、手元のチップを全部賭けることです。コールする額に足りなくても、全部出せば最後まで勝負に残れます。ただし、勝ってももらえるのは自分が出した額の分まで。それを超えた分は、ほかの人同士で争う「サイドポット」になります(分け方ははじめてのポーカーの記事へ)。
なお、ベットもレイズも決まった額でしかできない「リミット」というルールもあります。この記事の話はすべて、世界大会のメインイベントと同じノーリミットのルールです。
順番のルール
順番の目印は、ディーラーボタン(白い丸)です。番はいつも時計回り、つまり左隣へ回ります。ただし、最初に動く人はプリフロップとフロップから先とで違います。
- プリフロップ:ビッグブラインドの左隣から。ブラインドの2人は先に点数を出しているので最後に回り、いちばん最後がビッグブラインド
- フロップから先:ボタンの左隣、スモールブラインドから。最後はいつもボタン
プリフロップで誰もレイズせず、みんながコールしただけなら、ビッグブラインドは最後にチェックかレイズを選べます。これを「オプション」といいます。降りた人は飛ばして回ります。

ボタンは1回の勝負ごとに左隣へ1つ動き、ブラインドも一緒に動くので、どの席も同じ回数だけボタンになります。なお、自分の番の前に降りたりするのはマナー違反です。まだ考えている人に、よけいな手がかりを与えてしまいます。
ポジションの名前
ボタンからの位置でついた席の名前を「ポジション」といいます。6人のテーブルでは、ボタン(BTN)の左がスモールブラインド(SB)、その左がビッグブラインド(BB)。BBの左でプリフロップの最初に動く席がアンダー・ザ・ガン(UTG)です。英語で「銃口の下」という意味で、手がかりのないまま真っ先に決める苦しさから来た名前と言われます。ボタンの右隣がカットオフ(CO)、その1つ前がハイジャック(HJ)。ボタンの有利さを、先回りして「切り取る」「乗っ取る」席という意味だと言われます。
席は、早く動く「アーリー」、真ん中の「ミドル」、遅く動く「レイト」の3つに分けて考えます。6人ならUTGがアーリー、HJがミドル、COとBTNがレイト。ブラインドの2人は、プリフロップでは最後でもフロップから先は最初に動くので、別にして考えます。

名前で書くと、動く順番はプリフロップが UTG → HJ → CO → BTN → SB → BB、フロップから先が SB → BB → UTG → HJ → CO → BTN です。
9人のテーブルでは、UTGのすぐ後ろに「UTG+1」「UTG+2」「ミドルポジション(MP)」の3席が増えます。前の3つがアーリー、MPとHJがミドル、COとBTNがレイト。6人のテーブルは、9人から前の3つを抜いた形です。

なぜポジションが大事か
答えは1つ、後から動く人は、前の人の動きを見てから決められるからです。
後から動けると、次のような得があります。
- 相手の動きを見てから決められる
- ポットの大きさを決めやすい(そこそこの手ならチェックで回し、強ければベットして育てる)
- 相手のチェックは「あまり強くないかも」という合図なので、弱い手で強く見せる「ブラフ」が通りやすい
- 相手のチェックに自分もチェックすれば、タダで次のカードが見られる

ボタンはフロップから先、誰に対してもポジションがあるので、いちばん有利な席です。逆にスモールブラインドは、フロップから先は毎回いちばん先に動くうえ、ブラインドも払っているので、いちばん苦しい席です。
後ろに強い手がいる確率
6人のテーブルで、自分より後ろの誰かが「とても強い手」(JJ以上のペアか、AK。1,326通りの手札のうち40通り)を持っている確率は次のとおりです。
| 自分の席 | 後ろの人数 | とても強い手がいる確率 |
|---|---|---|
| アンダー・ザ・ガン | 5人 | 約14%(7回に1回) |
| カットオフ | 3人 | 約9%(11回に1回) |
| ボタン | 2人 | 約6%(17回に1回) |
しかも前の席は、フロップから先もずっと先に動かされます。だから前の席ほど強い手だけで入るのが基本で、後ろの席ならもう少し広い手で入れます。席ごとの手の選び方はスターティングハンドの記事で扱います。
例:ポジションの力が分かる1回
ブラインドは50点と100点。UTGが降り、HJの人が300点にレイズ。COの人は900点にレイズし返します(3ベット)。ほかの3人は降り、HJの人が600点を足してコールしました。ポットは900点ずつとブラインドの50点・100点で1,950点です。
フロップはK♠ 7♦ 2♣。先に動くHJはチェック。COは650点(ポットのおよそ3分の1)をベットし、HJは降りました。COの人が1,950点のポットを手にします。
手札は、HJが9♥ 9♣(9のペア)、COがA♦ Q♦(何の役もなし)。カードだけならHJが強かったのです。でもHJから見ると、3ベットしてきた相手はキングを持っていてもおかしくなく、先にチェックして賭けられたら、9のペアでは続けにくくなります。
後ろから動けることと、最初に強く出たこと。この2つがそろうと、弱い手でも勝てることがあります。もちろんHJがキングを持っていたら反撃されていたので、毎回うまくいくわけではありません。いい席ではたくさん勝負し、悪い席では無理をしない。それがポジションを生かした遊び方です。
まとめ
- 誰も賭けていなければチェックかベット。誰かが賭けたらコール・レイズ・フォールド。オールインはどちらでもできる
- レイズの上乗せは、前の上乗せ以上。迷ったら今の額の2倍にする
- 3ベットは賭けの3回目。プリフロップはビッグブラインドを1回目と数える
- プリフロップはアンダー・ザ・ガンから、フロップから先はスモールブラインドから動く
- 後から動ける席ほど有利。ボタンがいちばん強く、スモールブラインドがいちばん苦しい
確認問題
問1. ブラインドが50点と100点のプリフロップで、最初の人が300点にオープンしました。これにレイズし返すと、何ベットと呼びますか。また、最低いくらにする必要がありますか。
答え
3ベットです(ビッグブラインドが1回目、オープンが2回目)。オープンの上乗せは100点から300点への200点なので、最低でも300+200=500点にします。迷ったら2倍の600点にすれば、必ず足ります。
問2. 6人のテーブルで、カットオフとビッグブラインドの2人がフロップに進みました。フロップで先に動くのはどちらで、ポジションがあるのはどちらですか。
答え
先に動くのはビッグブラインドです(フロップから先はスモールブラインドから時計回り)。後から動けるカットオフに、ポジションがあります。


