ハンドレンジとは?意味と組み合わせの数え方を例で解説
ハンドレンジ(レンジ)は、相手が持っていそうな手を一つに決めず、まとめて考えた手の集まりのこと。慎重な人のレイズが1,326通りのうち70通りしかない理由と、見えているカードで組み合わせが減る数え方を解説します。
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ハンドレンジとは、相手が持っていそうな手を一つに決めつけず、まとめて考えた「手の集まり」のことです。 略してレンジとも呼びます。相手の手札は見えないので、「この人はエースのペアだ」と一点で読むと、外れたときに大きく損をします。候補を幅で持ち、相手が動くたびにその幅を狭めていく。これが、相手の手を読むときの出発点になります。
ハンドレンジの意味
レンジは、相手の手を「当てる」ための道具ではありません。どの手が、どれくらいの割合でありそうかを見積もるための考え方です。
相手がレイズしてきたとき、その手は A♠ A♥ かもしれないし、8♣ 8♦ や A♦ Q♦ かもしれません。こうした候補をひとまとめにしたものが、その時点の相手のレンジです。フロップで賭けてきたら、そこで賭けそうにない手を候補から外す。ターンでも賭けてきたら、さらに外す。行動ごとに候補を削っていくのがレンジの使い方です。
レンジは、短い書き方で表すのがふつうです。
| 書き方 | 意味 |
|---|---|
| AKs | エースとキングで、2枚が同じマーク(スーテッド) |
| AKo | エースとキングで、2枚のマークが違う(オフスート) |
| 88+ | 88以上のペア(88・99・TT・JJ・QQ・KK・AA) |
| AJs+ | AJs・AQs・AKs |
| T | 10のこと(TT は10のペア) |
組み合わせの数で比べる
レンジは手の種類で書きますが、どの手が多いかは組み合わせの数で比べます。種類によって、配られ方の数が違うからです。
- ペア(AA など):1種類につき6通り
- 同じマークの2枚(AKs など):1種類につき4通り
- 違うマークの2枚(AKo など):1種類につき12通り
手札の種類は、ペア13・スーテッド78・オフスート78の169種類です。組み合わせにすると 13×6+78×4+78×12 で1,326通り。これが、配られる2枚のすべてです。
例:慎重な人が、いちばん前の席からレイズしたら

慎重な人が、6人卓でいちばん先に動く席からレイズしたとします。参加してくるのが 88+、AJs+、KQs、AKo だとすると、組み合わせは次のとおりです。
| 手 | 種類 | 組み合わせ |
|---|---|---|
| 88以上のペア | 7種類 | 7×6=42通り |
| AJs・AQs・AKs・KQs | 4種類 | 4×4=16通り |
| AKo | 1種類 | 12通り |
| 合計 | 12種類 | 70通り |
70通りは、1,326通りの約5%にすぎません。ところが、たくさんの手で参加する人がボタンからレイズしたときは、レンジは配られる手の3分の1以上(数えると482通り、約36%)まで広がります。同じレイズでも、誰が、どの席からしたかで、レンジの広さは7倍近く変わるのです。席による違いはポジション、人による違いはプレイスタイルで詳しく説明しています。
見えているカードで、組み合わせが減る

エースは4枚なので、AA は4枚から2枚を選ぶ6通りです。そのうち1枚が場に出れば、残り3枚から2枚を選ぶ3通りに減ります。
これは場のカードに限りません。自分が A♠ を持っているときも、相手の AA は3通りしかありません。自分が A♠ K♠ を持っていれば、相手の AK は残りのエース3枚とキング3枚で 3×3=9通りです。自分の手札も、相手のレンジを削る手がかりになります。
例:エース・7・2の場でレンジを分け直す
70通りのレンジを持つ慎重な相手と、フロップ A♠ 7♦ 2♣ を迎えたとします。エースが1枚見えているので組み合わせを数え直し、この場での強さごとに並べます。

合わせて61通り。そのうち36通りがエースより下のペアで、約6割を占めます。この相手がフロップで賭けてきても、エースを持っていると決めつけることはできません。数で並べると、それがはっきり見えてきます。
よくある間違い
- 一つの手に決めつける:「エースを持っている」と決めると、それ以外の手だったときに判断を誤ります。
- 種類の数で比べる:AKs と AKo は1種類ずつでも、組み合わせは4通りと12通りで3倍の差があります。
- 最初のレンジのまま最後まで打つ:プリフロップで考えた幅を見直さないと、相手の動きから得た手がかりを捨てることになります。
よくある質問
ハンドレンジとハンドの違いは?
ハンドは手札そのもの(たとえば A♠ K♠)で、レンジは手札の候補をまとめたものです。自分の手は一つに決まっていますが、相手の手は見えないのでレンジで考えます。自分の一つの手と相手のレンジをどう比べるかは、自分のハンドvs相手のレンジで扱っています。
レンジは何を手がかりに絞るのですか?
主に、相手がどんな人か、どの席から参加したか、何をしたか(レイズかコールか、どれくらい賭けたか)の三つです。読む手順はリーディングのページにまとめています。
組み合わせの数は全部覚える必要がありますか?
覚えるのは「ペア6・スーテッド4・オフスート12」と「見えているカードの分だけ減る」の二つで十分です。あとは足し算で出せます。
まとめ
- ハンドレンジは、相手が持っていそうな手をまとめた集まり。一つに決めつけない。
- 相手の行動を見るたびに、レンジを絞り直す。
- 比べるときは組み合わせの数で。ペア6通り、スーテッド4通り、オフスート12通り、全部で1,326通り。
- 慎重な人が前の席からレイズする手は70通り(約5%)。広く参加する人のボタンからのレイズは3分の1以上。
- 場のカードや自分の手札で使われているカードがあれば、相手の組み合わせはそのぶん少なくなる。

