初級

ハンドレンジとは?意味と組み合わせの数え方を例で解説

ハンドレンジ(レンジ)は、相手が持っていそうな手を一つに決めず、まとめて考えた手の集まりのこと。慎重な人のレイズが1,326通りのうち70通りしかない理由と、見えているカードで組み合わせが減る数え方を解説します。

▶ 動画で学ぶ 初級編②・9:51相手の手を読む動画と、同じ内容の記事はこちら

ハンドレンジとは、相手が持っていそうな手を一つに決めつけず、まとめて考えた「手の集まり」のことです。 略してレンジとも呼びます。相手の手札は見えないので、「この人はエースのペアだ」と一点で読むと、外れたときに大きく損をします。候補を幅で持ち、相手が動くたびにその幅を狭めていく。これが、相手の手を読むときの出発点になります。

ハンドレンジの意味

レンジは、相手の手を「当てる」ための道具ではありません。どの手が、どれくらいの割合でありそうかを見積もるための考え方です。

相手がレイズしてきたとき、その手は A♠ A♥ かもしれないし、8♣ 8♦ や A♦ Q♦ かもしれません。こうした候補をひとまとめにしたものが、その時点の相手のレンジです。フロップで賭けてきたら、そこで賭けそうにない手を候補から外す。ターンでも賭けてきたら、さらに外す。行動ごとに候補を削っていくのがレンジの使い方です。

レンジは、短い書き方で表すのがふつうです。

書き方意味
AKsエースとキングで、2枚が同じマーク(スーテッド)
AKoエースとキングで、2枚のマークが違う(オフスート)
88+88以上のペア(88・99・TT・JJ・QQ・KK・AA)
AJs+AJs・AQs・AKs
T10のこと(TT は10のペア)

組み合わせの数で比べる

レンジは手の種類で書きますが、どの手が多いかは組み合わせの数で比べます。種類によって、配られ方の数が違うからです。

  • ペア(AA など):1種類につき6通り
  • 同じマークの2枚(AKs など):1種類につき4通り
  • 違うマークの2枚(AKo など):1種類につき12通り

手札の種類は、ペア13・スーテッド78・オフスート78の169種類です。組み合わせにすると 13×6+78×4+78×12 で1,326通り。これが、配られる2枚のすべてです。

例:慎重な人が、いちばん前の席からレイズしたら

13×13の手札の表。慎重な相手がいちばん前の席からレイズする手が黄色く塗られている。AA・KK・QQ・JJ・TT・99・88のペアと、AKs・AQs・AJs・KQs、それにAKoの12種類。表の横に「ここまでで約5%(70通り)」と書かれている。
動画の解説ボードより

慎重な人が、6人卓でいちばん先に動く席からレイズしたとします。参加してくるのが 88+、AJs+、KQs、AKo だとすると、組み合わせは次のとおりです。

手種類組み合わせ
88以上のペア7種類7×6=42通り
AJs・AQs・AKs・KQs4種類4×4=16通り
AKo1種類12通り
合計12種類70通り

70通りは、1,326通りの約5%にすぎません。ところが、たくさんの手で参加する人がボタンからレイズしたときは、レンジは配られる手の3分の1以上(数えると482通り、約36%)まで広がります。同じレイズでも、誰が、どの席からしたかで、レンジの広さは7倍近く変わるのです。席による違いはポジション、人による違いはプレイスタイルで詳しく説明しています。

見えているカードで、組み合わせが減る

見えているカードで組み合わせが減ることを示す表。エースのペアは、ふつうは6通りで、場にエースが1枚あると3通り。エースとキングは、16通りが12通りになる。キングのペアは、6通りのまま変わらない。
動画の解説ボードより

エースは4枚なので、AA は4枚から2枚を選ぶ6通りです。そのうち1枚が場に出れば、残り3枚から2枚を選ぶ3通りに減ります。

これは場のカードに限りません。自分が A♠ を持っているときも、相手の AA は3通りしかありません。自分が A♠ K♠ を持っていれば、相手の AK は残りのエース3枚とキング3枚で 3×3=9通りです。自分の手札も、相手のレンジを削る手がかりになります。

例:エース・7・2の場でレンジを分け直す

70通りのレンジを持つ慎重な相手と、フロップ A♠ 7♦ 2♣ を迎えたとします。エースが1枚見えているので組み合わせを数え直し、この場での強さごとに並べます。

エース・7・2の場で、慎重な相手のレンジを分けた表。エースのペアは3通りで、この場ではスリーカード。エースと大きいカードは18通りで、エースのペア。キングから8までのペアは36通りで、エースより下のペア。キングとクイーンは4通りで、何も当たっていない。
動画の解説ボードより

合わせて61通り。そのうち36通りがエースより下のペアで、約6割を占めます。この相手がフロップで賭けてきても、エースを持っていると決めつけることはできません。数で並べると、それがはっきり見えてきます。

よくある間違い

  • 一つの手に決めつける:「エースを持っている」と決めると、それ以外の手だったときに判断を誤ります。
  • 種類の数で比べる:AKs と AKo は1種類ずつでも、組み合わせは4通りと12通りで3倍の差があります。
  • 最初のレンジのまま最後まで打つ:プリフロップで考えた幅を見直さないと、相手の動きから得た手がかりを捨てることになります。

よくある質問

ハンドレンジとハンドの違いは?

ハンドは手札そのもの(たとえば A♠ K♠)で、レンジは手札の候補をまとめたものです。自分の手は一つに決まっていますが、相手の手は見えないのでレンジで考えます。自分の一つの手と相手のレンジをどう比べるかは、自分のハンドvs相手のレンジで扱っています。

レンジは何を手がかりに絞るのですか?

主に、相手がどんな人か、どの席から参加したか、何をしたか(レイズかコールか、どれくらい賭けたか)の三つです。読む手順はリーディングのページにまとめています。

組み合わせの数は全部覚える必要がありますか?

覚えるのは「ペア6・スーテッド4・オフスート12」と「見えているカードの分だけ減る」の二つで十分です。あとは足し算で出せます。

まとめ

  • ハンドレンジは、相手が持っていそうな手をまとめた集まり。一つに決めつけない。
  • 相手の行動を見るたびに、レンジを絞り直す。
  • 比べるときは組み合わせの数で。ペア6通り、スーテッド4通り、オフスート12通り、全部で1,326通り。
  • 慎重な人が前の席からレイズする手は70通り(約5%)。広く参加する人のボタンからのレイズは3分の1以上。
  • 場のカードや自分の手札で使われているカードがあれば、相手の組み合わせはそのぶん少なくなる。

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