ギャップコンセプトとは?レイズを受ける手が攻める手より狭い理由
ギャップコンセプトとは、レイズにコールするには、自分からレイズするより強い手がいるという考え方。マーク違いのエースと3は、でたらめな手札には56%勝てても、慎重な人のレイズには29%。差が生まれる理由と使い方を解説します。
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ギャップコンセプトとは、相手のレイズにコールするには、自分から最初にレイズするときよりも強い手が必要だ、という考え方です。 「攻めてよい手」と「受けてよい手」のあいだに差(ギャップ)があることから、こう呼ばれます。自分ならレイズする手なのに、人のレイズにはコールしないほうがよいのはなぜか。その疑問に答える、プリフロップの基本の考え方です。
なぜ受ける手は、攻める手より強くないといけないのか
理由は二つあります。
1. レイズした時点で、相手の手は強いほうに寄っている
まだ誰も動いていないとき、ほかの人の手は何でもありえます。ところが、誰かがレイズした時点で、その人のハンドレンジ(持っていそうな手の幅)は、強い手のほうへ寄っています。同じ手でも、何でもありの相手と比べるのと、強い手ばかりの相手と比べるのとでは、勝てる割合がまるで違います。
2. コールには、相手を降ろして勝つ道がない
ポーカーの勝ち方は、最後に手を見せ合って相手より強いか、相手を降ろすかの二つです。自分からレイズすれば、ほかの全員が降りて、その場でポットが手に入ることがあります。コールは、この勝ち方を自分から手放す選択です。残るのは手の強さで勝つ道だけなので、手そのものが強くなければいけません。

例:マーク違いのエースと3
手札が A♠ 3♦ のときを、二つの場面で比べます。
場面1:前の全員が降りて、自分がボタン(その回のディーラー役の席)。 残っているのはブラインドの二人だけです。でたらめな手札と比べると、A♠ 3♦ は56%勝てます。自分からレイズして、ブラインドを取りにいってよい場面です。これがスチールです。
場面2:慎重な人が、いちばん前の席からレイズした。 この人がレイズするのは、8以上のペアや、エースとキング、エースとクイーンのような強いエースなどです。その手の集まりと比べると、A♠ 3♦ の勝率は29%まで下がります。
| 場面 | 比べる相手の手 | A♠ 3♦ の勝率 | 判断 |
|---|---|---|---|
| 前が全員降りて、ボタン | でたらめな手札 | 56% | レイズしてよい |
| 慎重な人がレイズ | 8以上のペア、強いエースなど | 29% | 降りる |
勝率がほぼ半分になるのは、相手のエースのほうがキッカー(ペアの次に比べるカード)が強いからです。エースとキング、エースとクイーンを相手に、同じエースのペアができても、3のキッカーではまず負けます。8以上のペアには、そもそも最初から負けています。手札は同じでも、比べる相手が変わるだけで、ここまで違うのです。
ギャップは、相手しだいで大きくも小さくもなる
- 相手が慎重(タイト)なほど、ギャップは大きい。レイズする手が強い手に偏るので、受ける手もぐっと絞ります。
- 相手が広く参加する人なら、ギャップは小さい。レイズの中に弱い手も混ざるので、慎重な人のときよりは広めに受けられます。
- 自分から攻めるときは、広く。前が全員降りたボタンのように、相手を降ろして勝てる見込みがある場面では、受けるときより弱い手でも参加できます。

相手のタイプの見分け方はプレイスタイルにまとめています。
よくある間違い
- 「自分でもレイズする手だから、コールしてもいい」と考える。 攻めてよい手と、受けてよい手は別ものです。
- エースが入っているだけで受けてしまう。 キッカーの小さいエースは、強いエースに負けやすい手です。
- 相手を見ずに、いつも同じ基準で受ける。 慎重な人のレイズと、何でもレイズする人のレイズは、中身がまったく違います。
よくある質問
ギャップコンセプトは、誰が言い出した考え方?
アメリカのポーカー理論家、デビッド・スクランスキーが著書で紹介した考え方です。もとはトーナメントの戦い方として説明されたものですが、「レイズを受けるには、攻めるより強い手がいる」という理屈は、ほかの形式でも同じように使えます。
コールしてよいかは、どう決めればいい?
レイズした人のレンジ全体と比べて、どれくらい勝てるかを考えます。そのうえで、払う点数に見合う勝率があるか(ポットオッズ)も確かめます。レンジとの比べ方は自分のハンドvs相手のレンジで詳しく説明しています。
受けるかどうか迷う手は、どうすればいい?
コールで受けるより、降りるのが基本です。どうしても参加したいなら、相手を降ろして勝つ道が残るリレイズのほうが、理屈に合うこともあります。レイズとコールのあとに大きく返すスクイーズは、この考え方を使った技です。
まとめ
- ギャップコンセプトは、レイズを受けるには、自分から攻めるより強い手がいるという考え方。
- 理由は、レイズした人の手がもう強いと分かっていることと、コールでは相手を降ろして勝てないこと。
- マーク違いのエースと3は、でたらめな手札には56%、慎重な人のレイズには29%。
- 攻めるときは広く、受けるときは狭く。慎重な相手ほど、受ける手を絞る。
関連する用語
- スチール:自分から攻めるときのレイズ
- スクイーズ:レイズとコールのあとに、大きく返すレイズ
- ハンドレンジ:相手が持っていそうな手の幅
- プレイスタイル:慎重な人と、広く参加する人の見分け方
- 中級編② 相手のレンジと戦う:動画でまとめて学ぶ

