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ポーカーの基本原則とは?スクランスキーの基本定理を例で解説

ポーカーの基本原則とは、相手の手札が見えていたらするプレイに近いほど得をし、相手がそこから外れるたびにこちらが得をするという考え方。スクランスキーがまとめた、三つの賭け方の土台を例で解説します。

▶ 動画で学ぶ 初級編①・10:24バリューベットとブラフ動画と、同じ内容の記事はこちら

ポーカーの基本原則とは、「相手の手札が見えていたら選ぶはずのプレイに近いほど得をし、相手が、こちらの手札を知っていたら選ばないはずのプレイをするたびに、こちらが得をする」という考え方のことです。 示したのは、アメリカのプロプレイヤーで、ポーカーの本を数多く書いたデビッド・スクランスキー。英語では Fundamental Theorem of Poker、日本語では「ポーカーの基本定理」とも呼ばれます。賭ける、降りるといった判断のよしあしは、どれもこの物差しで測れます。

ポーカーの基本原則の意味

「ポーカーの基本原則」の3項目。相手の手札が見えていたら、どうするのが一番いいかは、すぐ分かる。見えていたらするプレイに近いほど、得をする。相手が、こちらの手札が見えていたらしないプレイをするたびに、こちらが得をする。
動画の解説ボードより

ポーカーが難しいのは、相手の手札が見えないからです。もし見えていれば、どう動けばいいかで迷うことはほとんどありません。基本原則は、この「見えていたら」を判断の基準にします。

  1. 相手の手札が分かっていれば、正解のプレイはその場で決まる。
  2. 実際は分からないが、その正解に近い判断ができるほど、得をする。
  3. 相手が、こちらの手札を知っていたら選ばないはずのプレイをすれば、その差がこちらのもうけになる。

3つ目は、相手の間違いがそのまま自分の得になる、ということです。こちらが強い手を持っているのに相手が払い続けるのも、こちらのブラフに、勝っている相手が降りてしまうのも、相手がこちらの手札を知っていたら、しないはずのプレイです。

見えていたら、することは三つ

相手の手札が見えている場面を考えると、するべきことはだいたい三つに分かれます。

見えた状況一番いいプレイ名前
自分のほうが強い賭けて、相手からコールをもらうバリューベット
相手のほうが強いそれ以上は払わずに降りるフォールド
相手が弱く、賭ければ降りそう賭けて、相手を降ろすブラフ

賭ける理由も、降りる理由も、ほとんどはこの表のどれかにあてはまります。

例:A♦ 7♠ 2♣ のフロップで、エースのスリーカード

題は「もし、見えていたら」。フロップはA♦ 7♠ 2♣で、ターンとリバーの2枚はまだ出ていない。自分の手札はA♥ A♣でエースのスリーカード、いまはいちばん強い。相手の手札はK♠ Q♠で何もなく、このままでは勝てない。下に「大きく賭けると、降りられて終わり」。
動画の解説ボードより

フロップは A♦ 7♠ 2♣。自分の手札は A♥ A♣ で、エースのスリーカードです。この時点で、これより強い手はありません。仮に、相手の手札が K♠ Q♠ だと分かっていたとしましょう。

K♠ Q♠ は、この場ではペアにもなっていません。ここで大きなベットを打てば、相手は迷わずフォールドし、ポットはそれ以上ふくらみません。相手の手が見えている人なら、小さく賭けて少しでもコールをもらうか、チェックして相手のほうから賭けてくるのを待つはずです。

現実には、相手の手札は分かりません。それでも、相手の動きから持っていそうな手を考え、「見えていたらこうする」という判断にできるだけ近づける。基本原則は、こうして毎回の判断に使います。

三つの賭け方に当てはめると

同じ物差しで、初級編の三つの賭け方を見直してみます。

  • バリューベット:場が K♥ 8♣ 4♦ 2♠ J♣、ポット1,200点で、自分は A♠ K♦。相手の手が自分より弱いと見えていれば、払ってくれる額を賭けます。見えないので、持っていそうな手を並べ、弱い手でも払える600点を選びます。
  • ブラフ:場が A♣ K♦ 9♠、ポット650点で、自分は 6♥ 5♥。相手が何も当たっていないと見えていれば、賭けて降ろします。見えないので、話の筋が通る300点を賭け、3回に1回降りてくれれば元が取れる形にします。
  • ブロックベット:場が Q♠ 10♦ 6♣ 3♥ 8♦、ポット1,000点で、自分は Q♥ 9♥。勝っているか分からないときは、先に250点だけ賭けて、負けたときの損を小さくします。くわしくはブロックベットで説明しています。

見えないときに、することは二つ

「見えないから、二つのこと」の2項目。相手の行動から、持っていそうな手を絞り込む。自分の手は、相手に読ませない。
動画の解説ボードより

実際のゲームで基本原則を使うには、二つのことが必要です。

一つは、相手の手を絞り込むことです。プリフロップからの行動を手がかりに、相手が持っていそうな手を少しずつ狭めていきます。この考え方は、リーディングで詳しく扱います。

もう一つは、自分の手の強さを、相手に悟らせないことです。手が強くても弱くても同じ調子で動けば、相手は、こちらの手札を知っていたら選ばないはずのプレイをしやすくなります。それが、基本原則の3つ目の形で、こちらの得になります。

よくある質問

スクランスキーは、どんな人ですか?

アメリカのポーカーのプロで、ポーカーの考え方を何冊もの本にまとめた人です。基本原則は、著書『The Theory of Poker』で紹介されています。

「基本原則」と「基本定理」は同じものですか?

同じものです。英語の Fundamental Theorem of Poker の訳し方の違いで、どちらも同じ考え方を指しています。

負けたら、間違ったプレイだったということですか?

そうとは限りません。一回ごとの勝ち負けは、あとから来るカードで変わります。基本原則で見るのは、そのときの判断が、相手の手札が見えていた場合のプレイに近かったかどうかです。近い判断を積み重ねるほど、全体として得をします。

まとめ

  • ポーカーの基本原則は、デビッド・スクランスキーがまとめた、すべての判断の土台になる考え方です。
  • 相手の手が分かっていたら選ぶプレイに近づくほど得をし、相手がそこから外れるたびにこちらが得をします。
  • 見えていたらすることは、バリューベット、フォールド、ブラフの三つにまとまります。
  • 実際は見えないので、相手の手を絞り込み、自分の手は読ませないようにします。

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